これ、全然わかってなくて、力みすぎてしまう学生が、後を絶ちません。

前々から書いているように、面接官だって、良くも悪くも1人の人間なんですよ。

つまり、自己PRをするときに、ドヤ顔で、または上から目線で、自慢話をしたり押し売りしたりしないでくださいね!!ということです。

そもそも、自己PRって、何だと思いますか? PRの意味、わかっていますか?


PR= Public Relaitons

つまり、「関係」がキーなんです。


日本PR協会の説明から、抜粋します(以下のカギカッコ内。ただし、(略)と太字は、このブログの管理人による):

PRとは、「・・・(略)・・・組織とその組織を取り巻く人間(個人・集団・社会)との望ましい関係をつくり出すための考え方および行動のあり方である。しかしその後「PR」は「宣伝」とほとんど同じ意味で使われるようになり、本来持っていた意味から離れてしまった。・・(略)組織の一方的な情報発信と受け取られがちである。パブリックリレーションズが本来持っていた〈よい関係づくり〉という点を忘れてはならない。」(http://prsj.or.jp/shiraberu/aboutpr)


「日本PR協会」なんて、あったんだ!という驚きはさておきまして(笑)。


みなさんが面接で自己PRをする際に、面接官との「良い関係づくり」を意識したことはありますか?


悪い実例

以前、私が面接官をしていたとき、ある学生に「中高では部活をやっていましたか?」と聞いたんです。

すると、その学生は、「はい、バスケットボール部で、中高とも部長をしていました。」と答えました。

私は内心、「は?部長?そんなこと、質問してないし。」と思い、あえてそこの話は掘らずにスルーしておきました(笑)。さらに言うと、その後の別の会話の中で、面接向けにとりつくろった「嘘」のエピソードがバレたことから、「部長だったという話もどうせ嘘だろう」と私は思い、不採用即決でしたね。


では、何が良くなかったのか。
 

(1)すぐバレる嘘をつく。というか、嘘の部分をつつかれたときに、アドリブでさらに嘘を重ねてバレないように乗り切る、という機転がきかない

(2)「リーダーアピールをしさえすれば評価されるだろう」という陳腐すぎる発想。(だいたい、面接官、そこまでアホじゃないので、ナメてこないで頂きたい。)

(3)聞かれてもいないのに、勝手に自慢話をしてくること自体、心象が悪い


この(3)について、この記事ではとりあげておきます。


自分の良さを伝えることと、自慢・押し売りは、別物

みなさん、「就活=自分を強く売り込んだもの勝ち」という思い込みから離れて、いったん、普通の人間関係を想定して、考えてみてください。


ドヤ顔で自慢話ばかりしてくるような人に、好感を持てますか?

多くの人は、「うざい」としか思いませんよね。


それなのに、なぜ、就活では、そのようなやり方を平気でしてしまうのでしょうか? それを聞かされた面接官の気持ちなど、思いやったことはありますか?


面接官は、今後長く一緒に働いていく仲間を見定めているのです。「良い関係作り」を面接の場でできない人を、積極的に雇いたいと思うことは、ほとんどありません。
 
(※一部の特殊な企業を除きます。ガツガツ系の学生が好物、というようなイケイケドンドンの企業も中にはあります。)


それに、ドヤ顔の自慢話は、場合によっては、面接官の地雷を踏むかもしれないですし。

例えば、見た目がぱっとしなくて、モテないことがコンプレックスの男性社員からすれば、若いイケメン男子学生が「イベントサークルを立ち上げて、数百人規模のイベントを10回ほど開催しました」や、「テニスサークルのキャプテンです。レギュラー選手としても活躍しました。」などと得意げに言ってきたら、内心では、「こいつ、女の子にモテるんだろうな。なんかむかつくな。」と、嫉妬でいっぱいになるかもしれないんですよ(笑)。

語学が大苦手の面接官からすれば、「アメリカに留学して、TOEIC900点を超えました!」と勢い良く言ってこられると、内心ではカチンとくるかもかもしれないですよ。


面接官は良くも悪くも人間なのですから、「ムッ」ときた人に対しては、あえて低めに評価したりすることもあるんです。


そうならないためにも、自分の実績などをアピールする際には、面接官との「良い関係づくり」を強く意識すべきなのです。


「さわやかな謙虚さ」がポイント

「こんな自分でも、周りの人たちが部長として支持してくださったおかげで・・・」と、あくまでも自分の周りの人たちへの感謝と敬意を忘れずに、やや謙虚にアピールする。こんな学生は、好感度アップです。

他にも、好感度大だった例として、「自慢のようになってしまうかもしれませんが、高校時代、インターハイに出場しまして・・・」と言って、少し照れ臭そうに、そのときのエピソードを語ってくれた学生もいました。

そうすると、聞く側は、素直に、実績を含めたその人の良さを評価できるようになるんです。


謙虚に。でも、卑屈はダメ。

さわやかな謙虚さでもって、でも、それでいて、自分の良さをしっかりと伝える。


面接官は人間である。良い人間関係を作るべし。」このことを常に念頭に置いて、真のPR活動を行いましょう!!


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